トラクションコントロール(TCS / TC)は、後輪などが空転しそうなときにエンジン出力などを抑え、路面へのグリップを保ちやすくする電子制御です。梅雨や冬の濡れアスファルト、マンホールの多い都心の発進など、日本の公道でも出番があります。

トラコンとは

「トラクション」は駆動力のこと。スロットルを開けすぎたり、路面の摩擦が低いときに後輪が空回りすると、車体が振れたり転倒につながることがあります。トラコンはその空転を検知し、点火・燃料・スロットル開度などを調整してスリップを抑え込みます。

  • メーカー表記:TCS、トラクションコントロール、スライドコントロールなど
  • 介入の強さをモードで変えられる車種もある
  • ABSと併用されることが多いが、役割は別
濡れた路面を走るバイクのイメージ
低ミュー路面での加速時に、駆動輪スリップ抑制が効きやすい。

仕組み(図解)

前後輪の回転差や加速度センサーなどから「後輪が滑っている」と判断し、出力を落とす流れが基本です。

ABSとの違い

項目ABSトラコン
主な場面減速・ブレーキ加速・発進
抑制対象車輪ロック駆動輪の空転
制御の例ブレーキ油圧エンジン出力など
詳細ABS解説ページを参照

役立つシーン

  • 雨の交差点からの発進(白線・マンホール上)
  • 高速道路の合流でアクセルを開けたとき
  • パワーのある中〜大排気量車の日常走行
  • ツーリング中の濡れた峠道(過信は禁物)

電子制御は補助です。タイヤの溝・空気圧・速度の選択が土台になります。車種タイプの違いもバイクの種類一覧で確認できます。